マイワシ(真鰯)の旬は、いつだと思いますか?
「スーパーで安売りしている魚」というイメージが強いマイワシですが、実は旬を知って食べると、まったく別の食材に変わります。脂肪含有量が20%前後に達する「入梅いわし」は、一流料亭でも珍重されるほどの旬の味わいを持っています。
Googleトレンドのデータによると、「マイワシ 旬」という検索は2026年8月に年間最高水準を記録しています。8月に旬を検索する人が最も多い、つまり今がマイワシへの関心が最も高まるタイミングです。
しかし、じつはマイワシの本当の旬は8月ではありません。旬の時期を正確に知ることが、本当に美味しいマイワシを選ぶ第一歩です。
この記事では、水産現場のデータをもとに以下の内容を詳しく解説します。
- マイワシの旬が年に2回ある理由と、それぞれの時期の特徴
- 茨城・銚子など主要産地と農水省の漁獲統計データ
- DHA・EPAが青魚の中でも際立って豊富な栄養成分と健康効果
- 入梅いわしの刺身から保存食まで、旬を活かした調理法
- 鮮度のよいマイワシをスーパーで選ぶための具体的な基準
- 近年の資源回復と北海道漁場変化の現状
マイワシの旬はいつ?年に「2回」ある旬の正体

マイワシの旬は「5〜10月」と紹介されることがありますが、より正確には旬が年に2回あります。この2回の旬の仕組みを理解することが、美味しいマイワシ選びの核心です。
第一の旬:入梅いわし(6〜7月)
梅雨の時期(6月〜7月)に水揚げされるマイワシを「入梅いわし」と呼びます。
この時期のマイワシは産卵前の段階で、越冬・産卵に向けた栄養を体中に蓄えます。脂肪含有量は20%前後に達し、1年の中で群を抜いて脂がのっている状態です。
千葉県銚子市では「銚子の入梅いわし」が全国漁業協同組合連合会の「プライドフィッシュ」に認定されており、6〜7月の限られた時期にしか味わえない地域ブランド食材として知られています。
入梅いわしの特徴:
- 時期:6月〜7月(梅雨入りの時期)
- 脂肪含有量:20%前後(年間で最高水準)
- 産卵前で体に栄養を蓄積した状態
- 刺身で食べると「とろける」と表現されるほどの味わい
かつてこの時期の漁師飯では、水揚げしたばかりの入梅いわしをすぐ刺身にして食べていました。この習慣は今も産地の一部で続いています。刺身で食べた際の脂の甘みは、同じマイワシとは思えないほどの別格の体験です。
第二の旬:寒いわし(10〜12月)
秋から冬にかけての「寒いわし」は、越冬に向けて再び脂肪を蓄える時期です。産地によっては「冬いわし」とも呼ばれ、身が引き締まりながらも旨みが凝縮されています。
寒いわしは北日本(北海道・東北)や日本海側での水揚げが多く、塩焼き・煮付け・干物に向いています。脂ノリは入梅いわしほどではありませんが、旨みの深さと身の食感は秋冬特有のものがあります。
夏のマイワシ(7〜9月)の実態
産卵後の夏期(8〜9月)のマイワシは、体力を消耗した状態で脂ノリは落ちます。スーパーに並ぶ量が多いのはこの時期ですが、旬のピークではありません。
ただし夏のマイワシが劣るというわけではなく、たんぱく質・DHA・EPAは十分に含まれており、加工品(つみれ・缶詰)の原料としても重宝されます。旬の味を求めるなら入梅いわしや寒いわし、手軽に栄養を摂るなら夏のマイワシ(特に缶詰)という使い分けが実用的です。
| 時期 | 呼び名 | 脂ノリ | おすすめの食べ方 |
|---|---|---|---|
| 6〜7月 | 入梅いわし | 最高(脂肪率20%前後) | 刺身・塩焼き |
| 8〜9月 | 夏いわし | 普通(脂が少なめ) | 缶詰・つみれ汁・南蛮漬け |
| 10〜12月 | 寒いわし | 高い(越冬用に蓄積) | 塩焼き・煮付け・干物 |
| 1〜2月 | 厳冬期 | やや低下 | 干物・缶詰加工向き |
| 3〜5月 | 春いわし | 回復期(上昇中) | 塩焼き・南蛮漬け |
マイワシの産地と漁獲量(農水省データ)

全国の漁業産出額と資源量
農林水産省の漁業産出額調査によると、マイワシ(まいわし)の国内産出額は約237億円規模に達します。これは日本の海面漁業における主要魚種の中でも重要な位置を占める数字です。
水産研究・教育機構が2024年(令和6年度)に発表した資源評価によれば、マイワシ太平洋系群の資源量は増加傾向にあり、2025年の漁獲量目安は約66万トンと予測されています。また対馬暖流系群も合計すると国内全体の資源は豊富な状態が続いています。
主要産地ランキング
| 順位 | 都道府県 | 主要漁港・地域 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 茨城県 | ひたちなか市・大洗町 | 全国シェア約37%。常磐もの最大産地 |
| 2位 | 千葉県 | 銚子港 | 入梅いわしのプライドフィッシュ産地 |
| 3位 | 福島県 | 小名浜港 | 常磐ものとして茨城と並ぶブランド |
| 4位 | 宮城県 | 気仙沼・石巻 | 三陸ものとして流通 |
| 5位 | 静岡県 | 焼津・清水港 | 太平洋系群の南方産地 |
(参考:農林水産省 漁業・養殖業生産統計調査)
茨城・千葉・福島の3県で全国漁獲量の60%前後を占める、東日本偏重の産地構造が特徴です。これはマイワシの主な回遊ルートが常磐沖(茨城・千葉・福島沖)であることと関係しています。
「常磐もの」ブランドの強さ
茨城県のマイワシは「常磐(じょうばん)もの」というブランド名で知られています。茨城沖は黒潮と親潮が交わる潮目の海であり、豊富なプランクトンが生育します。このプランクトンをたっぷり食べたマイワシは、DHA・EPAが特に豊富で脂ノリがよいことで評価が高く、築地・豊洲の市場関係者からも一目置かれてきました。
「入梅いわし」の聖地・銚子
千葉県銚子港は、銚子沖の豊かな海流(黒潮と親潮の交流域)に面した日本有数の漁港です。毎年6〜7月の入梅いわしシーズンには、銚子産のマイワシが特に注目されます。
銚子市はこの入梅いわしを「プライドフィッシュ」として認定し、地域の食文化・観光資源としても活用しています。地元の飲食店では入梅いわしの刺身・塩焼き・なめろうが期間限定で提供されます。
北海道・釧路の現状と課題
北海道釧路港はかつてマイワシの主要産地のひとつでしたが、近年の海水温上昇や回遊ルートの変化により、漁況に大きな変化が生じています。2026年の漁期解禁後、釧路港ではマイワシの水揚げが1ヶ月間ゼロという事態が発生しました。
資源全体(太平洋系群)が回復傾向にある一方で、北海道の漁場では獲れなくなっているという矛盾した状況です。これは温暖化による海水温上昇でマイワシの回遊ルートが南方(三陸・常磐沖)にシフトしているためと考えられています。
漁業現場からみると、「マイワシが増えているのに地元では獲れない」という問題は、海況変化と漁業の持続可能性をめぐる重要な課題です。
旬のマイワシの栄養成分と健康効果

マイワシは「安くて栄養満点の青魚」として知られていますが、その数値は他の多くの高級魚を上回ります。
文部科学省八訂に基づく栄養成分(真鰯・生/可食部100g)
| 栄養素 | 含有量 | 推奨量・目安量との比較 |
|---|---|---|
| エネルギー | 156 kcal | 白米・ご飯と同程度 |
| たんぱく質 | 19.2 g | 成人男性推奨量60gの32% |
| 脂質 | 9.2 g | うちオメガ3が中心 |
| DHA(ドコサヘキサエン酸) | 870 mg | 目安量の約0.9倍 |
| EPA(エイコサペンタエン酸) | 780 mg | 血液・心臓病予防に有用 |
| カルシウム | 74 mg | 小魚の中では控えめ |
| ビタミンB12 | 13.0 μg | 推奨量2.4μgの約5.4倍 |
| ビタミンD | 18.0 μg | 骨・免疫に有用(国産魚で上位) |
| 鉄 | 2.1 mg | 貧血予防に有用 |
(出典:文部科学省 日本食品標準成分表八訂増補2023年、食品番号10047)
DHA・EPAが際立って豊富な理由
マイワシに含まれるDHA(870mg)とEPA(780mg)は、100gあたりの合計でほぼ1,650mgに達します。これはサバやアジなどの他の青魚と比べても非常に高い水準です。
この高い含有量の背景には、マイワシの食性があります。マイワシはプランクトン(特にオキアミや植物プランクトン)を大量に食べます。植物プランクトンはDHAやEPAの源となるα-リノレン酸を含んでおり、マイワシはこれを摂取してDHA・EPAに変換しながら体内に蓄積します。
旬の「入梅いわし」の時期は産卵前の栄養蓄積期にあたるため、DHA・EPAの量がさらに高まります。
加工品(缶詰)でさらに栄養アップ
マイワシを骨ごと使うイワシ缶詰は、加工の過程でカルシウムが溶け出しやすくなるため、生のマイワシの約4倍のカルシウムが含まれます(一般社団法人大日本水産会 魚食普及推進センター調べ)。DHA・EPAも缶詰の方が高い数値になるケースがあります。
水煮缶を選ぶと余分な塩分も抑えられ、毎日の栄養補給に向いています。
主要青魚とのDHA・EPA比較
| 魚種 | DHA(mg/100g) | EPA(mg/100g) | 合計(mg) |
|---|---|---|---|
| マイワシ | 870 | 780 | 1,650 |
| サバ(まさば) | 970 | 690 | 1,660 |
| アジ(まあじ) | 570 | 300 | 870 |
| カツオ | 310 | 30 | 340 |
| サーモン(べにさけ) | 820 | 490 | 1,310 |
(文部科学省食品標準成分表八訂より作成。数値は生・可食部100g)
サバと並んでマイワシはDHA・EPAが特に豊富な魚です。しかも価格が安く、旬の時期なら地元スーパーで1尾30〜80円程度で手に入ることもあります。コストパフォーマンスでは、青魚の中で群を抜く存在です。
旬のマイワシの食べ方・絶品レシピ
旬のマイワシは調理法次第でその旨みが何倍にも引き出されます。
刺身(入梅いわし最大の楽しみ)
6〜7月の入梅いわしは、ぜひ刺身で食べてください。この時期のマイワシは、脂がとろけて青魚の臭みはほとんどなく、「マイワシが苦手」な方でも食べやすい別格の味わいです。
刺身の作り方(基本):
1. 頭を落とし、内臓を取り除く(内臓は流水で洗い流す)
2. 三枚おろしにする(皮は指先でめくるようにすると手でむける)
3. 斜め薄切りにして皿に盛る
4. 生姜醤油または刻みネギ・梅肉と合わせる
鮮度のよいマイワシ(水揚げ後当日)は臭みがほとんど出ません。「魚屋に朝一で行って、当日の朝水揚げのマイワシを買う」のが最大のコツです。
塩焼き(定番・どの時期でも安心)
旬を問わず、最も手軽で失敗が少ない調理法です。内臓ごと焼くことで腹の中の脂が溶け出し、香ばしさが増します。
塩焼きのコツ:
1. 塩(全体にまぶして30分置く)で余分な水分を出す
2. 余分な水分をペーパーで拭き取る
3. 魚焼きグリルまたはフライパンで皮目から焼く
4. 大根おろしと一緒に食べると消化を助ける
脂ノリの少ない夏期や春先のマイワシには、塩焼きが最も向いています。
つみれ汁(産地の郷土料理)
茨城・千葉など産地の漁師・漁師の家庭でよく作られる郷土料理的な食べ方がつみれ汁です。新鮮なマイワシを丸ごとすりつぶすことで、旨みがスープ全体に広がります。
つみれの基本材料(4人分):
- マイワシ:中5尾(可食部約300g)
- 生姜すりおろし:小さじ1
- 味噌:大さじ1
- 片栗粉:大さじ1(つなぎ)
- ネギ・ごぼう(お好みで)
すりつぶした身を濡らした手かスプーンで丸め、沸騰した汁に落とし入れると形が崩れにくくなります。茨城の漁師小屋では、水揚げ直後のマイワシを使った「漁師のつみれ汁」が振る舞われることがあります。
南蛮漬け(作り置きに最適な保存食)
揚げたマイワシを甘酢に漬ける南蛮漬けは、冷蔵で4〜5日保存ができます。旬で大量に安く手に入る時期に作り置きしておくと重宝します。
南蛮酢の基本(甘酢):
- 酢 大さじ4
- 砂糖 大さじ2
- 醤油 大さじ2
- 鷹の爪 1本
- 玉ねぎ・人参(薄切り)
二度揚げ(低温→高温)にすると骨まで食べられてカルシウムが倍増します。
かば焼き
梅雨の時期に出回る入梅いわしの脂は、かば焼きのたれと絶妙に合います。うなぎのかば焼きに似た風味が出て、白米との相性が抜群です。骨を取り除いてから焼くと食べやすくなります。
| 料理 | 最適な時期 | 難易度 | 保存期間 |
|---|---|---|---|
| 刺身 | 6〜7月(入梅いわし) | 中 | 当日 |
| 塩焼き | 通年 | 易 | 当日〜翌日 |
| つみれ汁 | 通年 | 中 | 冷蔵2日 |
| 南蛮漬け | 通年(旬に作り置き) | 中 | 冷蔵4〜5日 |
| かば焼き | 6〜7月・10〜12月 | 中 | 冷蔵2日 |
| 干物 | 10〜12月(寒いわし) | 中 | 冷凍1〜2ヶ月 |
スーパーでの鮮度のよいマイワシの選び方
マイワシは傷みが早い魚です。旬の時期でも鮮度が落ちたものを選んでしまうと、あの特有の青魚臭が強く出ます。以下の基準で選ぶと失敗が減ります。
鮮度チェック5ポイント
目:透明感があり、くっきりしている。白濁していたり、へこんでいるものは鮮度落ち。
腹:銀白色でキラキラ光っている。腹が赤みがかっていたり、柔らかく崩れかけているものは避ける。
背:青みの強い濃い色。色がぼやけてきたら鮮度が落ちているサイン。
鱗:大部分が残っている。多く剥がれているものは傷んでいる可能性が高い。
臭い:新鮮なマイワシは磯の爽やかな香り。アンモニア系の強い生臭さは鮮度低下のサイン。
| チェック箇所 | 新鮮なもの | 鮮度が落ちたもの |
|---|---|---|
| 目 | 透明・盛り上がっている | 白濁・へこんでいる |
| 腹 | 銀白色でキラキラ光る | 赤みがかっている・柔らかい |
| 背 | 濃い青みのある色 | 色がぼやけてくすんでいる |
| 鱗 | 大半が残っている | 多く剥がれている |
| 臭い | 磯の爽やかな香り | アンモニア臭・強い生臭さ |
購入後の扱い
スーパーで購入後は、内臓を早めに取り除くことが鮮度維持の最大のコツです。内臓が残っていると、消化酵素が身に移り、臭みと傷みが急速に進みます。購入当日中に内臓を取り除いてラップで包み、冷蔵保存してください。
刺身用に当日食べないなら、内臓を取り除いて急速冷凍(または普通の冷凍)することで1〜2週間は保存できます。
近年のマイワシ資源の変化
かつての漁獲量の変遷
マイワシは日本の漁業史で最も劇的な増減を繰り返してきた魚です。1980年代には年間漁獲量が数百万トン規模に達し、「国民のたんぱく源」として安く大量に流通していました。当時、マイワシは最も一般的な大衆魚のひとつでした。
しかし1990年代以降、太平洋系群の資源が急激に減少し、2010年代前半には年間漁獲量が数万トン規模まで落ち込む不漁期が続きました。この時期、スーパーでも価格が上昇し、「マイワシが消えた」と感じた人も多かったはずです。
2020年代:資源回復の兆し
水産研究・教育機構の令和6年度資源評価では、マイワシ太平洋系群は回復傾向が続いており、近年の漁獲量は増加基調にあります。2025年の目安漁獲量は約66万トンと予測されており、不漁期からの明確な回復が続いています。
この資源回復の要因は、海水温や海洋環境の変化、漁獲規制の効果、餌となるプランクトンの増加など複数が絡み合っていますが、詳細な原因の特定は研究者の間でも議論が続いています。
北海道での「不思議な不漁」
資源全体では回復しているにもかかわらず、北海道の釧路港では2026年の解禁後1ヶ月、マイワシの水揚げがゼロという事態が起きました。
これは漁業者にとって不可解な状況です。「マイワシが増えているはずなのに、なぜ釧路では獲れないのか?」
理由は漁場の南方移動です。海水温の上昇によってマイワシの適水温帯(15〜22℃程度)が北海道沖からずれ、三陸・常磐沖(茨城・千葉・福島沖)に集中するようになっています。マイワシ全体の資源は回復していても、北海道の漁師の網にはかからないという状況が生まれています。
この問題は、温暖化が水産業に与える影響を端的に示しています。「資源は増えている。でも地元では獲れない。」という矛盾は、北海道漁業の持続可能性を考えるうえで避けられない課題です。
FAQ:マイワシについてよくある質問
Q1. マイワシとカタクチイワシ・ウルメイワシの違いは?
イワシと呼ばれる魚は複数います。マイワシは日本で最も多く漁獲される種で、体長は最大30cm前後。体側に7個前後の黒い丸い斑点があるのが見分けのポイントです。
カタクチイワシはマイワシより小さく、上顎が突き出した特徴的な形をしています。煮干しや小さなシラスにはカタクチイワシが使われます。
ウルメイワシは目が大きくうるんで見えることから名付けられました。水分が多く傷みやすいため、主に開き干しや煮干しに加工されます。
Q2. マイワシの青魚臭を消す方法は?
臭みの主な原因は鮮度の低下です。まず鮮度のよいものを選ぶことが第一です。調理での対策としては:生姜・梅・ネギなどと合わせる、南蛮漬けのように酢を使う、味噌と合わせるつみれ汁にする、などが効果的です。購入後は内臓を素早く取り除くことも、臭みを防ぐ大切なステップです。
Q3. 冷凍マイワシでも旬の栄養は摂れる?
DHA・EPAは冷凍しても大きく失われません。ただし、脂肪酸は酸化しやすいため、長期冷凍(3ヶ月以上)では風味が落ちる可能性があります。旬の時期に購入して早めに使うのが理想ですが、急速冷凍品であれば1〜2ヶ月の保存でも栄養素は十分保たれます。
Q4. マイワシはどのくらいの頻度で食べるのが理想?
DHA・EPAの目安摂取量(日本人の食事摂取基準2020年版)は、成人で1日1g以上が目安です。マイワシ中1尾(可食部約80g)にはDHA+EPAが合計約1,300mg(1.3g)含まれるため、週2〜3回食べると十分な量を摂取できます。プリン体も含まれるため、痛風・高尿酸血症の方は過剰摂取に注意が必要ですが、週2〜3回の通常の食事量では問題ありません。
Q5. 妊婦や子どもにもマイワシは良い?
マイワシは妊婦・子どもにも積極的に食べてほしい魚のひとつです。DHA・EPAは胎児・乳幼児の脳・神経系の発達に不可欠な栄養素です。マイワシはサメ・メカジキなどと異なり、食物連鎖の下位に位置するためメチル水銀が蓄積しにくく、厚生労働省の妊婦向けガイドラインでも「注意が必要な魚」には該当しません。安心して旬の時期に食べてください。
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まとめ:旬を知ればマイワシは「別の魚」になる
マイワシの旬と魅力をまとめます。
- 旬は年2回:6〜7月の「入梅いわし」(最高の旬)と10〜12月の「寒いわし」
- 入梅いわしは脂肪率20%前後で刺身が絶品。産地の料亭でも珍重される高級食材
- 産地は茨城県(全国1位・約37%)、千葉県・銚子(入梅いわしの聖地)が代表的
- 文科省八訂でDHA 870mg・EPA 780mg(可食部100g)と青魚随一の栄養価
- 近年は太平洋系群の資源回復が続くが、北海道など北の漁場では回遊ルート変化による課題が生じている
スーパーで年中手に入るマイワシですが、6〜7月の「入梅いわし」を刺身で食べた体験は、マイワシへのイメージを一変させてくれます。旬の魚を旬の食べ方で食べる。それが、水産の現場からも推したい最良の選択です。
旬の魚をもっと知りたい方は、以下の関連記事もご参照ください。
- [年間の旬の魚カレンダー完全版はこちら](https://suisan-navi.jp/fish-knowledge/seasonal-fish-calendar/)
- [かんぱちの旬・産地・栄養](https://suisan-navi.jp/uncategorized/kanpachi-shun-guide/)
- [たちうおの旬と食べ方](https://suisan-navi.jp/uncategorized/tachiuo-shun-guide/)
- [さんまの旬と2026年漁獲動向](https://suisan-navi.jp/uncategorized/sanma-shun-guide/)
- [産地直送で旬の魚を安く手に入れる方法](https://suisan-navi.jp/fishmarket/fresh-fish-direct-delivery-online/)
参考情報
- 農林水産省「漁業産出額(都道府県別の海面漁業・養殖業産出額と主要魚種別漁業産出額)」(農林水産省 e-Stat)
- 水産研究・教育機構「令和6年度 マイワシ(太平洋系群)の資源評価」(2024年8月公開)
- 水産研究・教育機構「令和6年度 マイワシ(対馬暖流系群)の資源評価」(2024年)
- 文部科学省「日本食品標準成分表八訂増補2023年」(食品番号10047 まいわし・生)
- 全国漁業協同組合連合会「プライドフィッシュ:銚子の入梅いわし(千葉県)」
- 農林水産省「漁業・養殖業生産統計調査(都道府県別マイワシ漁獲量)」
- 一般社団法人大日本水産会 魚食普及推進センター「イワシの缶詰の栄養について」


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