最終更新: 2026-04-30
農林水産省の統計によると、日本の海面漁業の産出額は約9,368億円にのぼり、そのうちまぐろ類だけで約1,237億円を占めています(e-Stat 統計表ID: 0001886486)。このまぐろ類を獲る代表的な漁法が「延縄漁(はえなわりょう)」です。
「延縄漁ってどんな仕組み?」「他の漁法と何が違うの?」と疑問に感じている方は多いのではないでしょうか。延縄漁は江戸時代から受け継がれてきた日本の伝統漁法でありながら、現在も遠洋マグロ漁業の主力として活躍しています。
この記事では、延縄漁の基本的な仕組みから、浮延縄・底延縄の2種類の違い、実際に使われる道具と餌、投縄から揚縄までの作業工程、そして対象魚種や他の漁法との比較まで、網羅的にわかりやすく解説します。まず基本構造を押さえたうえで、種類ごとの特徴、現場の作業フローの順に見ていきましょう。
延縄漁とは?基本の仕組みをわかりやすく解説
延縄漁(はえなわりょう)は、1本の長い「幹縄(みきなわ)」に一定間隔で「枝縄(えだなわ)」を取り付け、その先端に釣り針と餌を仕掛けて魚を獲る漁法です。英語では「Longline fishing」と呼ばれ、世界中の漁業国で広く採用されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | はえなわりょう |
| 英語名 | Longline fishing |
| 起源 | 江戸時代の延享年間(1744〜1748年)、千葉県房総半島の布良村が発祥とされる |
| 主な対象魚 | マグロ、カジキ、タラ、カレイ、タイ、フグなど |
| 幹縄の長さ | 数十mから100km超(遠洋マグロ延縄の場合) |
| 1回あたりの針数 | 数百〜4,000本程度 |
延縄漁の最大の特徴は「選択性の高さ」にあります。網で広範囲をすくい取る漁法と異なり、餌を食べに来た魚だけが針にかかるため、狙った魚種を効率的に漁獲できます。この選択性が、延縄漁が「獲りすぎない漁業」として国際的に評価される理由の一つです。
仕組み自体は非常にシンプルで、釣りの延長線上にある漁法ともいえます。ただし、規模が桁違いに大きく、遠洋マグロ延縄漁では幹縄の全長が100kmを超え、3,000〜4,000本もの針を1回の操業で使用することもあります。
延縄漁の種類と特徴:浮延縄と底延縄
延縄漁は、仕掛けを張る深さによって大きく「浮延縄(うきはえなわ)」と「底延縄(そこはえなわ)」の2種類に分けられます。それぞれ狙う魚種や操業海域が異なり、道具の構成にも違いがあります。
浮延縄(うきはえなわ)
浮延縄は、幹縄を海面近くに張って、表層から中層を回遊する大型魚を狙う方法です。浮き玉やラジオブイを使って幹縄を水面付近に保持し、枝縄を下方に垂らして仕掛けます。
主にマグロ類、カジキ類、サケ・マス類など、外洋を広範囲に回遊する魚種がターゲットとなります。遠洋マグロ漁業で使用される延縄はほぼすべてこの浮延縄で、1航海あたり1〜2か月に及ぶこともあります。
底延縄(そこはえなわ)
底延縄は、幹縄の一定間隔に「沈子(ちんし)」と呼ばれる重りを取り付け、海底付近に仕掛けを張る方法です。海底近くに生息する魚種を狙います。
タラ、カレイ、ヒラメ、タイ、フグ、キンメダイなどの底魚が主なターゲットです。沿岸漁業で広く使用されており、浮延縄に比べて規模は小さいものの、高級魚を狙えるため単価の高い漁獲が期待できます。
浮延縄と底延縄の比較
| 比較項目 | 浮延縄 | 底延縄 |
|---|---|---|
| 仕掛けの位置 | 海面〜中層 | 海底付近 |
| 主な対象魚 | マグロ、カジキ、サケ | タラ、カレイ、タイ、フグ |
| 幹縄の長さ | 数十km〜100km超 | 数百m〜数km |
| 針数 | 2,000〜4,000本 | 数十〜数百本 |
| 操業海域 | 遠洋・沖合 | 沿岸・近海 |
| 航海期間 | 数週間〜2か月 | 日帰り〜数日 |
| 代表的な漁業 | 遠洋マグロ延縄漁業 | 沿岸底延縄漁業 |
延縄漁の仕掛けと道具:知っておきたい専門用語
延縄漁で使われる道具は、シンプルな構造ながら魚種や海域に合わせて細かく調整されています。ここでは主要な道具と、現場で使われる専門用語を整理します。
幹縄(みきなわ)と枝縄(えだなわ)
幹縄は延縄の「背骨」にあたる部分で、ナイロン製モノフィラメントラインが現在の主流です。かつては麻や綿が使われていましたが、20世紀後半にナイロン製に置き換わり、強度と耐久性が格段に向上しました。
枝縄は幹縄から分岐する短い縄で、先端に釣り針が結ばれています。一般的なマグロ延縄漁では、枝縄の長さは約1.5mで、幹縄から約7.5m間隔で取り付けられます。
鉢(はち)
延縄漁では、仕掛けの単位を「鉢(はち)」と呼びます。1鉢はおよそ500mの幹縄で構成され、これに90本程度の針と10個程度の錘針が付きます。遠洋マグロ延縄漁では、1回の投縄で数十鉢〜200鉢以上を連結して使用します。
浮き玉とラジオブイ
浮延縄では、幹縄を海面付近に保持するために浮き玉を使用します。さらに、仕掛けの位置を把握するためのラジオブイ(電波発信機付き浮標)を一定間隔に取り付けます。これにより、広大な海域に投入した仕掛けを確実に回収できます。
釣り針と餌
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 針の形状 | ムツ針、丸セイゴ針など魚種に応じて使い分け |
| 針のサイズ | マグロ用は大型(5〜8号)、底魚用は中小型 |
| 主な餌 | イカ(切り身)、サンマ、サバ、イワシ、ムロアジ |
| 餌の選択基準 | 対象魚の食性、水温、潮流の速さに合わせて決定 |
餌の選択は漁獲成績に直結する重要な要素です。イカの切り身は身が締まっていて潮流が速い場所でも外れにくいため、幅広い魚種で使われます。マグロ延縄漁では、日本かつお・まぐろ漁業協同組合によると、イワシやムロアジ、イカが主要な餌として使用されています(2025年時点)。
延縄漁の作業工程:投縄から揚縄まで1日の流れ
延縄漁の操業は、大きく「投縄(なげなわ)」と「揚縄(あげなわ)」の2つの工程で構成されます。ここでは遠洋マグロ延縄漁を例に、1日の作業フローを時系列で解説します。この詳細な作業工程は、実際に漁船に乗る漁師の視点から見た延縄漁のリアルな姿です。
投縄作業(仕掛けの投入)
投縄は通常、早朝の暗いうちから始まります。乗組員6人1チームで作業にあたり、3チームがローテーションで担当するのが一般的です。
作業の流れは以下のとおりです。
1. 幹縄に浮き玉とラジオブイを装着する
2. 枝縄の釣り針にイカやサンマなどの餌を1本ずつ付ける
3. 船を走らせながら、幹縄・枝縄を次々と海中に投入する
4. すべての鉢を投入し終えるまで繰り返す
投縄作業はおよそ5時間以上にわたります。3,000本を超える針の1本1本に餌を付けながら、タイミングよく海に投入していく作業は、熟練した技術とチームワークが求められます。
待機と漬け込み
投縄が完了すると、魚が餌に食いつくまで数時間の「漬け込み」時間を設けます。この間、投縄を担当した乗組員は3時間ほどの休憩を取ります。
揚縄作業(仕掛けの回収)
漬け込み後、揚縄作業に移ります。油圧式の大型リールを使って幹縄を巻き上げ、針にかかった魚を取り込んでいきます。
揚縄作業のポイントは以下のとおりです。
- マグロがかかっている場合は、船上に引き上げた直後に素早く処理(血抜き・内臓除去)を行う
- 処理したマグロは急速冷凍し、鮮度を保つ
- かかっていない針は餌を確認し、次の操業に備える
- 揚縄作業も5〜8時間にわたる長時間作業となる
遠洋マグロ延縄漁師の勤務体系
遠洋マグロ延縄漁船では、乗組員は通常3班に分かれて8時間交代の当直制をとります。
| 班 | 当直時間 | 備考 |
|---|---|---|
| A班 | 0:00〜8:00 | 約3日ごとに早番・遅番が入れ替わる |
| B班 | 8:00〜16:00 | ローテーション制で公平に分担 |
| C班 | 16:00〜24:00 | 漁がない日は午前中の道具整備のみ |
漁がない日は、次の操業に向けた道具整備(針の交換、枝縄の修繕、餌の準備)に充てます。塩竈市のまぐろ延縄漁船の関係者によると、道具整備日は午前中で作業が終わることがほとんどで、午後は休息や船内での自由時間となります。
延縄漁で獲れる代表的な魚種と漁獲データ
延縄漁は多様な魚種に対応できる万能な漁法です。浮延縄と底延縄でターゲットが異なるため、それぞれの代表的な魚種を見ていきましょう。
浮延縄の主な対象魚種
| 魚種 | 特徴 | 主な漁場 |
|---|---|---|
| クロマグロ(本マグロ) | 延縄漁の最重要ターゲット。産出額は約191億円(e-Stat 統計表ID: 0001886486) | 太平洋、大西洋、インド洋 |
| メバチマグロ | 産出額は約377億円で、まぐろ類の中で最大(同統計) | 太平洋赤道域を中心に広く分布 |
| キハダマグロ | 産出額は約397億円。缶詰原料としても重要(同統計) | 熱帯・亜熱帯海域 |
| ビンナガ(ビンチョウ) | 産出額は約176億円。回転寿司のネタとしても人気 | 温帯〜亜熱帯海域 |
| カジキ類 | メカジキ(産出額約69億円)を中心に漁獲 | 外洋域 |
| カツオ | 産出額は約593億円。一本釣りとの併用が多い | 黒潮流域 |
日本のまぐろ類の漁獲量は2023年時点で約15.7万トンにのぼり、世界第2位の規模を誇ります。そのうち延縄漁による漁獲が大きな割合を占めています。
底延縄の主な対象魚種
| 魚種 | 特徴 | 主な漁場 |
|---|---|---|
| マダラ | 北海道・東北の底延縄漁で重要な魚種 | 北太平洋の冷水域 |
| カレイ・ヒラメ | 砂泥底に生息する底魚の代表格 | 沿岸〜近海 |
| マダイ | 高級魚として高単価で取引される | 瀬戸内海、日本海など |
| トラフグ | 山口県下関を中心に底延縄漁で漁獲 | 日本海、東シナ海 |
| キンメダイ | 深海性の高級魚。底延縄漁の重要対象 | 相模湾、駿河湾など |
| アカムツ(ノドグロ) | 近年人気が高騰している高級底魚 | 日本海側を中心に分布 |
延縄漁のメリットと課題
延縄漁には他の漁法にはない独自の強みがある一方、課題も存在します。両面を正しく理解しておくことが大切です。
メリット
環境への負荷が小さい点は、延縄漁の最大のメリットです。底引き網漁のように海底を引きずることがないため、海藻やサンゴなどの生態系へのダメージがほとんどありません。
魚の品質が高い点も見逃せません。網で大量に獲る漁法では、魚同士がぶつかったり擦れたりして傷がつきやすくなります。延縄漁では1匹ずつ針にかかるため、魚体への損傷が少なく、高品質な状態で水揚げできます。マグロの刺身や寿司ネタとして高値がつく理由の一つです。
対象魚種の選択性が高いことも重要です。餌の種類や針の大きさ、仕掛けの深さを調整することで、狙った魚種だけを効率的に漁獲できます。これは巻き網漁業にはない大きな利点です。
課題とデメリット
混獲の問題は、延縄漁が抱える最大の課題です。国連のデータによると、マグロ延縄漁の総漁獲量のうち約28%以上がマグロ以外の生物で、ウミガメや海鳥、サメなどが誤って捕獲されるケースがあります。現在は、サークルフック(丸針)の使用やトリライン(海鳥忌避装置)の設置など、混獲を減らすための技術開発が進んでいます。
燃油コストの上昇も深刻です。特に遠洋漁業では航海日数が長いため、燃油価格の高騰が経営を直接圧迫します。近年の報告では、燃油価格がわずか5年間で約3倍に高騰した時期もあり、漁業経営に大きな影響を与えています。
後継者不足も避けられない問題です。日本の遠洋マグロ延縄漁船の数は過去20年間で約4分の1に減少したとされ、乗組員の高齢化と新規就業者の確保が業界全体の課題となっています。漁師になるにはどうすればよいかについて関心がある方は、関連記事もあわせてご覧ください。
延縄漁と他の漁法の違い:どう使い分ける?
延縄漁は数ある漁法の一つにすぎません。ここでは、代表的な漁法と延縄漁を比較し、それぞれの特性の違いを整理します。
| 比較項目 | 延縄漁 | 底引き網漁 | 巻き網漁 | 一本釣り | 定置網漁 |
|---|---|---|---|---|---|
| 漁獲効率 | 中程度 | 高い | 非常に高い | 低い | 中〜高 |
| 魚の品質 | 高い | やや低い | やや低い | 非常に高い | 中程度 |
| 選択性 | 高い | 低い | 低い | 非常に高い | 中程度 |
| 環境負荷 | 小さい | 大きい | 中程度 | 非常に小さい | 小さい |
| 設備投資 | 中〜大 | 大 | 大 | 小 | 中〜大 |
| 操業人数 | 6〜25人 | 5〜15人 | 20〜50人 | 1〜3人 | 5〜20人 |
延縄漁は、漁獲効率と魚の品質のバランスが良い漁法といえます。一本釣りほど効率は悪くないものの、魚の品質は底引き網漁より格段に高くなります。
漁法の使い分けは、対象魚種、漁場の条件、求められる品質、経営規模などによって決まります。高品質なマグロやカジキを狙うなら延縄漁、大量漁獲を重視するなら巻き網漁、といった選択が一般的です。
延縄漁の歴史:江戸時代から現代までの進化
延縄漁の歴史は古く、日本では古事記や古今集にも延縄に関する記述が見られるとされています。ただし、漁業としての延縄漁が本格的に発展したのは江戸時代以降です。
江戸時代:マグロ延縄漁の始まり
マグロ延縄漁は、延享年間(1744〜1748年)に紀伊半島から房総半島南端に移住した漁師たちが始めたとされています。当時の布良港(現在の千葉県館山市)が発祥地とされ、房総の海で操業が広がりました。
明治〜昭和初期:近代化と拡大
明治時代には、山口県周南市の粭島でふぐの延縄漁が始まるなど、対象魚種の多様化が進みました。また、漁船の動力化に伴い、より遠くの漁場まで操業範囲が広がっていきました。
1917年には日本人移民漁師がハワイにこの漁法を伝え、「フラッグライン」として現地でも親しまれるようになりました。日本発の延縄漁が世界に広まった象徴的な出来事です。
現代:素材革新と機械化
20世紀後半の最大の変化は、幹縄の素材がナイロン製モノフィラメントラインに切り替わったことです。これにより、全長100kmを超える仕掛けの使用が可能となり、漁獲効率が大きく向上しました。
さらに、油圧式大型リールの導入で縄の投入・回収が機械化され、少人数での操業が実現しています。現在ではGPSやソナーなどの電子機器も活用され、漁場の特定精度も格段に向上しました。
延縄漁に関するよくある質問
Q1: 延縄漁は初心者でもできますか?
沿岸の小型漁船で行う底延縄漁であれば、基本的な技術は比較的早く習得できます。ただし、遠洋マグロ延縄漁の場合は長期航海(1〜2か月)に耐える体力と、チームでの作業経験が求められます。未経験から始めるなら、まず沿岸漁業の研修制度を活用するのがおすすめです。各地の漁業協同組合では、新規就業者向けの研修プログラムを用意しています。
Q2: 延縄漁の1回の操業でどれくらい獲れますか?
漁獲量は対象魚種、海域、季節によって大きく異なります。遠洋マグロ延縄漁の場合、1航海(1〜2か月)で数十トンのマグロを水揚げすることもありますが、操業1回あたりで見ると数本〜数十本程度が一般的です。底延縄の沿岸漁業では、1回の操業で数十kg〜数百kgの漁獲が目安となります。
Q3: 延縄漁は環境に悪くないのですか?
延縄漁は、底引き網漁に比べて海底の生態系への影響が格段に小さい漁法です。ただし、ウミガメや海鳥、サメなどの混獲が課題として指摘されています。現在は、混獲を減らすためのサークルフックの使用、トリライン(鳥よけ装置)の設置、夜間投縄の実施など、さまざまな対策が国際的に導入されています。
Q4: 延縄漁で使う餌はどこで手に入れますか?
遠洋マグロ延縄漁船の場合、出港前に大量の冷凍餌(イカ、サンマ、イワシなど)を船に積み込みます。餌は専門の餌屋から購入するのが一般的です。沿岸漁業では、自ら釣った小魚を餌に使うこともあります。餌の種類と鮮度は漁獲成績に直結するため、漁師にとって餌の確保は重要な仕事の一つです。
Q5: 延縄漁の漁師になるにはどうすればいいですか?
まずは各地域の漁業協同組合や、水産庁の「漁業就業支援フェア」に参加するのが第一歩です。全国漁業就業者確保育成センターでは、未経験者向けの相談窓口を設けています。遠洋マグロ延縄漁の場合は、乗組員として漁業会社に直接応募するルートもあります。詳しくは[漁師になるための完全ガイド](https://suisan-navi.jp/fisherman-career-guide/)をご覧ください。
Q6: 延縄漁と一本釣りの違いは何ですか?
一本釣りは1本の釣り糸で1匹ずつ魚を釣る漁法で、延縄漁は1本の幹縄に数百〜数千本の針を付けて同時に多数の魚を狙う漁法です。一本釣りの方が魚の品質は高くなりますが、延縄漁の方が効率的に漁獲できます。マグロの場合、一本釣りの魚は「一本釣り」のブランドとして高値がつくことがあります。
Q7: 延縄漁は世界のどこで行われていますか?
延縄漁は世界中の海域で行われています。特にマグロ延縄漁は、太平洋、大西洋、インド洋の広い範囲で操業されています。日本、台湾、韓国、中国、アメリカ、オーストラリアなどが主要な延縄漁業国です。日本は遠洋マグロ延縄漁業の先駆者として、世界の延縄漁業の発展に大きく貢献してきました。
関連記事: 素潜り漁のコツ|プロ漁師に学ぶ潜り方と漁獲テクニック
まとめ:延縄漁の仕組みを理解して水産業への理解を深めよう
延縄漁の仕組みについて、要点を整理します。
- 延縄漁は幹縄に多数の枝縄と釣り針を付け、餌で魚を誘い出す漁法で、江戸時代から続く日本の伝統漁業である
- 浮延縄はマグロ・カジキなどの回遊魚を狙い、底延縄はタラ・カレイ・フグなどの底魚を狙う
- 作業は「投縄」と「揚縄」が中心で、遠洋マグロ漁では1回の操業に3,000本以上の針を使い、合計10時間以上の作業となる
- 選択性の高さと魚の品質の良さが延縄漁の大きな強みだが、混獲問題や燃油コスト上昇、後継者不足が課題となっている
- 日本のまぐろ類の漁獲量は世界第2位(2023年時点で約15.7万トン)で、延縄漁はその主要な漁法である
延縄漁に興味を持った方は、まず漁師の1日のスケジュールで漁師の生活をイメージしてみてください。また、沿岸漁業と沖合漁業の違いを知ることで、延縄漁がどの漁業分類に入るかをより深く理解できます。
水産業界全体の最新データについては、水産業界データまとめページで定期更新しています。あわせてご覧ください。
参考情報
- 農林水産省「漁業産出額」(e-Stat 統計表ID: 0001886486)
- 対馬水産「延縄漁(はえなわりょう)とは? 獲りすぎない漁業を目指して」
- 土佐啓作釣「マグロ延縄漁の歴史と使命」
- 塩竈市「船頭さんから聞いたまぐろ延縄(はえなわ)の漁の話」
- 日本かつお・まぐろ漁業協同組合「まぐろ延縄漁の餌って!?」
- 水産庁「太平洋クロマグロの漁獲状況について」


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