福島第一原発沖の漁業自粛海域、2027年1月から7キロ圏に縮小

福島第一原発沖の漁業自粛海域、2027年1月から7キロ圏に縮小 漁業・漁法

最終更新: 2026-10-30

福島県漁業協同組合連合会(県漁連)は2026年10月29日、県下漁業協同組合長会議で、東京電力福島第一原発事故に伴う操業自粛海域を、2027年1月から現行の半径10キロ圏内から7キロ圏内に縮小する方針を正式決定した。事故から約15年、自粛海域の見直しは約10年ぶりとなる。この記事では、縮小の内容と理由、今後の対応を整理する。

何が決まったのか:自粛海域を10キロ圏内から7キロ圏内に縮小

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項目 内容
決定機関 福島県漁業協同組合連合会(県漁連)
決定日 2026年10月29日(県下漁業協同組合長会議)
現行の自粛範囲 第一原発から半径10キロ圏内
縮小後の範囲 第一原発から半径7キロ圏内
適用開始 2027年1月から

操業自粛海域は、国が定める禁止区域とは別に、県漁連が自主的に操業を控えている海域だ。今回の決定により、半径7キロから10キロの間の海域で新たに操業が可能になる。

なぜ縮小するのか:放射性物質の影響が極めて小さいと判断

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県漁連は、本県沖の海産魚介類への放射性物質の影響が極めて小さくなっていることを縮小の主な理由としている。県漁連は事故後、国の基準値よりも厳しい独自基準を設定し、継続的に放射性物質の検査を実施してきた経緯があり、今回の判断もその検査結果の蓄積を踏まえたものだ。

この海域で実際に操業を望んだのは、相馬双葉漁協請戸地区(浪江町)の漁業者だ。漁場が狭いことを理由に拡大を要望し、当初の8キロ圏という案から、最終的に7キロ圏での縮小が決まった。震災前にその海域で漁を行っていた漁業者にとって、約10年ぶりの海域見直しとなる。

なお、7キロ圏外であっても、震災による瓦礫が未撤去のままの地点が2カ所残っており、これらは縮小後も引き続き操業禁止区域として扱われる。放射性物質の影響だけでなく、海底の安全性も個別に確認されたうえで範囲が決まっていることがわかる。

漁業者にとっての影響:漁場の拡大

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相馬双葉漁協請戸地区の漁業者にとっては、利用できる漁場が直接広がることになる。福島県の沿岸漁業は原発事故以降、出荷制限や自主的な操業自粛によって長期間漁場が制約されてきた経緯があり、今回の縮小はその制約が段階的に緩和される動きの一つといえる。ただし適用は2027年1月からであり、2026年内は現行の10キロ圏内という自粛範囲のままとなる点には注意したい。

よくある質問

Q1. 自粛海域の縮小はいつから適用されますか?

2027年1月から、第一原発の半径10キロ圏内から7キロ圏内に縮小される。2026年内は従来通り10キロ圏内が自粛対象のままだ。

Q2. 国の禁止区域とは別の話ですか?

今回縮小されるのは県漁連が自主的に定めている操業自粛海域で、国が法令で定める禁止区域とは別の枠組みだ。県漁連は国よりも厳しい基準で自主的な制限をかけてきた経緯がある。

Q3. 縮小後もすべての海域で操業できるようになりますか?

いいえ。7キロ圏外であっても、震災がれきが未撤去の2カ所については、縮小後も操業禁止区域として維持される。安全性が個別に確認された海域のみが対象になっている。

まとめ:福島の漁業自粛海域縮小のポイント

  • 県漁連は2026年10月29日、操業自粛海域を2027年1月から10キロ圏内から7キロ圏内に縮小する方針を正式決定した
  • 縮小の理由は、海産魚介類への放射性物質の影響が極めて小さくなっていると判断されたこと
  • 相馬双葉漁協請戸地区の漁業者からの要望を受けての約10年ぶりの見直し
  • 瓦礫未撤去の2カ所は縮小後も操業禁止区域として維持される

水産ナビでは、資源管理や漁場に関わる制度の動きを継続して取り上げていく。漁業権や新規就業に関わる制度については、漁業権とは?個人でも可能な取得方法3種類の違いと費用も参考にしてほしい。

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