日本海沿岸の1府6県でつくる日本海ズワイガニ特別委員会は、2026年度のズワイガニ漁(漁期:11月6日〜3月20日)の鳥取県への漁獲可能量配分を、前期比27.3%減の754トンと決めた。前年度(2025年度)の1,038トンから284トン少ない数字で、資源保護のための規制強化が背景にある。この記事では、鳥取県配分が減った数字の内訳と、日本海側全体の漁獲枠がどのように縮小されてきたのか、その理由を整理する。
何が決まったのか:鳥取県配分は754トン、前期比27.3%減

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決定機関 | 日本海ズワイガニ特別委員会(日本海沿岸1府6県で構成) |
| 対象漁期 | 2026年度(11月6日〜3月20日) |
| 鳥取県配分 | 754トン |
| 前年度(2025年度)配分 | 1,038トン |
| 減少幅 | 284トン減(前期比27.3%減) |
鳥取県の漁獲可能量(TAC:Total Allowable Catch)配分は、2025年度の1,038トンから2026年度は754トンへと大きく縮小された。減少率27.3%は、近年のズワイガニ漁獲規制の中でも大きな下げ幅にあたる。
なぜ減ったのか:日本海側全体のTACが19%縮小

鳥取県配分だけが単独で減らされたわけではない。背景には、水産庁水産政策審議会が2026年5月18日に決定した、日本海側全体のズワイガニ漁獲可能量の縮小がある。
| 海域 | 従来のTAC | 2026年度のTAC | 減少率 |
|---|---|---|---|
| 島根県〜富山県海域(主産地) | 3,700トン | 3,000トン | 約19%減 |
| 新潟県〜秋田県海域 | 910トン | 870トン | 約4%減 |
島根県〜富山県にかけての海域(鳥取県の漁場を含む主産地)では、日本海側全体のTACが3,700トンから3,000トンへと約19%縮小された。この全体枠の縮小を受けて、1府6県で構成する日本海ズワイガニ特別委員会が各県への配分を決め、鳥取県は27.3%減という、全体の縮小率を上回る大きな下げ幅になった。
資源保護の理由:海流変化で2027年に成体の数が半減するおそれ

水産庁がTAC縮小を決めた理由は、海流変化の影響でズワイガニ資源が減少傾向にあることだ。海流変化の影響により、2027年には成体のカニの数が現在の半分程度まで減少するおそれがあるとされ、資源保護のための規制強化に動いた(水産庁水産政策審議会、2026年5月18日決定)。
ズワイガニは成長が遅く、資源が一度減少すると回復に長い時間がかかる甲殻類だ。漁獲量を早期に抑えることで、将来の資源量を維持しようという判断がある。
現場への影響:自主規制を含む複数の規制

鳥取県配分の縮小は、法定のTACに加えて自主規制を含む複数の規制のもとで決められている。境港を主要市場とする鳥取県の漁業者にとっては、2026年度漁期(11月6日解禁)の漁獲量が前年度より大きく制限されることになる。
ズワイガニの旬や産地・ブランドの基本情報についてはズワイガニの旬はいつ?産地・ブランド・栄養・食べ方を完全解説で解説している。同記事では北海道・兵庫・鳥取の3道県で全国漁獲量の約69%を占める(令和元年データ)と紹介したが、今回の鳥取県配分縮小は、その主要産地の一つで漁獲量そのものが今後減ることを意味する。
近縁種のベニズワイガニは漁期や資源管理の仕組みが異なり、今回のTAC縮小の対象ではない。ベニズワイガニの解禁情報はベニズワイガニ漁解禁2026年|境港・鳥取の解禁日程と旬の食べ方完全ガイドを参考にしてほしい。
ズワイガニ漁獲枠に関するよくある質問
Q1: 2026年度のズワイガニ漁獲枠はいつから適用されるのか
2026年度のズワイガニ漁期は11月6日に解禁され、翌年3月20日まで続く。鳥取県の754トンという配分はこの漁期に適用される。
Q2: なぜ鳥取県の減少率(27.3%)は日本海側全体の減少率(約19%)より大きいのか
日本海側全体のTACは3,700トンから3,000トンへ約19%縮小されたが、その枠を各県に配分する際の調整は日本海ズワイガニ特別委員会(1府6県)が別途行っている。鳥取県への配分は前年度の1,038トンから754トンへ減り、結果として27.3%減となった。全体の縮小率と県別の配分変化率が一致しない点に注意が必要だ。
Q3: ズワイガニの漁獲量自体はいつ分かるのか
漁獲可能量(TAC)はあくまで上限の配分であり、実際の水揚げ量・水揚げ額は漁期が始まってから判明する。過去には解禁後に漁が好調で水揚げ額が下落した年もあり、配分枠と実際の経済的な影響は別に確認する必要がある。
まとめ:2026年度ズワイガニ漁獲枠のポイント
- 鳥取県の2026年度ズワイガニ漁獲可能量配分は754トン、前年度(1,038トン)比284トン減・27.3%減
- 背景には水産庁が決めた日本海側全体のTAC縮小(島根〜富山海域で3,700トン→3,000トン、約19%減)がある
- 縮小の理由は海流変化によるズワイガニ資源の減少で、2027年には成体の数が半減するおそれがあるとされる
- 漁期は11月6日解禁〜3月20日。自主規制を含む複数の規制のもとで運用される
水産ナビでは、ズワイガニの旬・産地情報とあわせて、資源管理や漁獲枠の動向も継続して追っていく。
参考情報
- 鳥取県産ズワイガニ、25年度漁獲配分1038トン 若松葉ガニ漁期は短縮(山陰中央新報、見出しのみ確認)(前年度配分1,038トンの確認用、確認日2026年10月24日)
- 今期ズワイガニ漁獲可能量 鳥取県配分27%減(日本海新聞)(確認日2026年10月24日)
- 26年度のズワイガニ漁配分 鳥取県は754トン 資源保護のため規制強化(日本海新聞)(確認日2026年10月24日)
- ズワイガニの漁獲可能量 鳥取県配分減少754トンに 26年度漁期(山陰中央新報)(確認日2026年10月24日)
- ズワイガニ漁獲枠を決定 日本海側は縮小、サンマも減―水産庁審議会(時事通信)(確認日2026年10月24日)


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